既存の顧客、製品にとらわれない新たな商品開発チームを結成する。
これまでの段ボールカートンやディスプレー、POPとは一線を画した製品の開発を標榜した。しかし簡単に新しい製品が生まれる訳がない。まずは得意の段ボール製品を、違った切口でアピール出来ないか、と考える。そこで、アピールの場である年賀の挨拶時にお配りする製品を「カワイイ」パッケージに企画し直すことから取り掛かった。大きいイメージのあるダンボール箱を7㎝x5㎝x4㎝というミニミニサイズに設定し、自社説明を記載した和手ぬぐいを梱包した。コンパクトで可愛らしい見かけながらも企画力・設計力をアピールできる年賀の挨拶製品となった。
すると、この「カワイイ感」が評価され、大手商社のプレゼント、菓子メーカーの宣伝材料、等に採用される。「既存の技術」「既存の製品」の視点を踏まえ、それを組み合わせることにより、商品の「妙(みょう)」を具現化した「小箱」であった。この「小箱」のイメージ戦略が次第に新規顧客の開拓に生きてくる。今まで作ったことのない、卓上カレンダー、高級バインダー、濡れた傘を入れる「PUB!!」、靴のメンテナンスをする「シューケアBOX」店頭で靴をディスプレーする「貼り函」等…新しいチャレンジが「カタチ」になって来る。そんな中、猫好きなスタッフから提案される。「猫タワーが安価で出来ないか?」「猫の健康手帖は商品化出来ないか?」猫グッズの製品化を進めたところ、猫好きユーザーから確かな手応えを得る。
企画品を制作していく中で、ペットとして猫を選択するユーザーが多いことを熟知したわたしたち。そこで「新しく猫を飼うユーザー」向けに新しい販売方法を考えていた、大手メーカーに対して提案したのが「ねこちゃんはじめてセットBOX」である。初めて猫をパートナーとしたい方に対しての商品であると共に、猫と初めて暮らす方にプレゼントとして差し上げても喜ばれる物としたい、というメーカーの要望に応えた商品である。「猫砂」「猫の育て方BOOK」「除菌クリーナー」「清潔シート」等…が入った段ボール箱を開け、組み立て直すと「猫ハウス」になるというわたしたちならではの工夫をプラスした。企画、設計、サンプル作成、生産が一貫で出来る体制を有している事により、お客様の要望に120%応えられる様、日々研究・開発を続けている。